「子供達は仲が良いから大丈夫」「まだ元気だから大丈夫」「資産家ではないから」と【相続】を先延ばしにされているご家族を多くお見受けます。
結果「母が認知症になってからきょうだいが不仲になった」「父が他界してから後妻の意見が変わった」など、想定できない事態に直面されるケースを幾度も見て参りました。
「もっと両親に強く言って欲しかった」「こんなに大変だと思わなかった」「お金以上に失うものがあるとは思わなかった」
相続は労力だけでなく精神力も家族から奪っていきます。
ご相談にいらっしゃる方、勉強会に来られる方、「相続」への認識を今一度強く持ち、正しく賢く、そして健全に対処していきましょう。
【相続】とは?

ズバリ!「相続」を一言で説明するなら、
『不動産の扱いを決めること』です。
そして、最も注意すべき内容です!
相続対策は誰に相談すべきか?
アンケート調査(※)では約半数が「誰に相談したらよいかわからない」、その次が血縁者15%で、約64%は専門家とされる弁護士・司法書士・税理士・銀行・不動産会社には相談されていないという実態です。
それぞれ確かに重要な役割を担っています。
税理士は相続税の納税業務、遺産分割協議や紛争となったときには弁護士や司法書士、銀行などは金融資産の管理を業務としています。
しかし、税理士や弁護士、司法書士、金融機関はそもそも不動産のプロではないし、相続発生後にこそ本来業務が発生する人たちです。

相続で大事なのは事前準備なのです。
相続準備で相談すべき人は不動産のプロです。専門的な知識が不可欠です。
大事な不動産の調査や評価、納税のための売却額試算や有効活用の選択肢の比較ができて、さらに建築や取引に精通しているプロに相談しなければなりません。 最近では大手不動産会社が相続相談サービスの展開を始めました。しかし、大手ですから、その対象は一定以上の不動産資産を持った富裕層のみにとどまっています。
「トラブルはない!だから相続対策はしない」が8割

相続に際し、もめ事は起こらないと思うかどうかをアンケートで聞いたところ
『起こらないと思う34.4%』
『おそらく起こらないと思う(48.1%)』
合わせて約8割強の人たちが、相続トラブルについて楽観的です。
相続対策についてはなんと「何もしていない」…81%
相続対策を何もしていない理由「対策するほどの資産がないから」…52.3% と半数以上になりました。
資産が多くないから相続対策はしていない、という方たちが多いのです。
私が受けた過去の相談には、「亡くなったおばあちゃんの口座にあった150万円の貯金をどちらがどれだけ受け取るか」で、兄弟が絶縁する結果になったこともあります。
相続トラブルでいちばん多いのは「遺産分割」です。どの財産を誰が、どれくらい受け継ぐのか、ということでもめるのです。
遺す人が決めておくことが重要です。
