将来の「所有者不明土地」

先日、土地を売る売主さんと測量士さんと境界確定のために通路を挟んだお向かいのお宅を訪問しました。
80代後半のお婆ちゃんが出て来られ、「この建物は私の名義だけど、土地は亡くなった私の父の名義のままなの。父は私にあげると言ってたけど、何もしないで亡くなっちゃった。私は9人兄弟だったけど4人は既に他界。うち二人は結婚せずに亡くなったから子供も居ないけど、あとの二人にはそれぞれ3人ずつの子供が居るの。」ご存命の兄弟5名に代襲相続の子供6名、合計11人の相続登記が未了という内容でした。『このまま放置されると更に人数も増え、登記もままならなくなるので早めに亡くなったお父様の相続登記をされると良いですね。』と私がお伝えすると、お婆ちゃんは「仲が悪くてできないのよ…。」???

さらにお婆ちゃんの家の隣に息子さんの家もあり、息子さんも訪ねてお話しを伺うと、「本当に仲が悪くて連絡も取っていないし、取る予定も無い。税金(固定資産税都市計画税)払っていけばいいんでしょ?相続登記して全員のハンコ押してと言われても、それはできないよ!!!」と若干お怒り気味です。私はそれ以上は何も言えませんでした。

駅からも近く、今後も良い活用方法も見込める場所です。固定資産税等を支払うだけでなく、その不動産を活かしてあげるのも人間としての役目と考える私には衝撃的なコメントでした。また今回の売主さんの物件とお婆ちゃん宅の敷地の間の通路は、公の所有のために各筆毎に所有者全員(相続人含む)の印鑑の押印が必要です。行政が納得して代表者をお婆ちゃんお一人と認めてくれれば良いのですが、このような問題は更に後を絶たなくなるとの予想から、本当に悲しくなりました。

各ご家庭のご親戚付き合いもさまざまで、縁も薄くなっている方も中にはいらっしゃると思います。相続財産もご家庭によって違いも有るでしょう。しかしせっかく残して頂いた財産ですから、相続人が協力して相続登記をし、不要なら売却する。有効活用できるならする。欲しい方に名義を集約する。等、方法はいくらでもあります。

このままではお婆ちゃんの家の土地も将来、「所有者不明土地」になってしまう…。😿